サカヱが考えるインクルーシブデザイン

障がい当事者と一緒につくった"インクルーシブデザイン" のテーブルベンチ。
ここ数年、"インクルーシブ◯◯" という言葉を聞く機会が増えましたが "インクルーシブデザイン" とはどういう概念なのでしょうか?

「インクルーシブデザイン」について

インクルーシブデザインとは、障がい者や高齢者などの行動視察を基に課題や気づきをアイデア化して、誰もが使える一般利用向けの製品開発に展開していくデザインアプローチのことです。開発の上流段階から当事者に参加してもらうことで一般的に気づかないような潜在的なニーズを発見・共有し、それを解決することで新たな価値を有した製品をつくることができます。

インクルーシブデザインの背景

ケンブリッジ大学が提唱し、1991年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで開発されたデザイン手法で、多様性に富んだヨーロッパの人々や社会を背景に広がったデザインプロセスの概念。

インクルーシブデザインの目的

多様な人や社会を包括しつつ、なるべく多くの人たちが特別なやり方や形状でなくても利用できるデザインを目指したもので、その目的自体はユニバーサルデザインと同等。

インクルーシブデザインの手法

障がい者や高齢者などのマイノリティなユーザーを開発段階から巻き込むことで、今まで見えていなかった新たな気づきや課題を発見し、それを誰もが使える一般利用向けの製品開発に活かしていく手法。

ユニバーサルデザインやバリアフリーとの違い

ユニバーサルデザインとインクルーシブデザインは目的は同じですが、そのプロセスに違いがあります。

バリアフリー

バリアフリーは障がい者や高齢者など、何らかの不便や課題がある人に焦点を当て、その不便や課題を解消するために設計されたもの。

ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザインは障がい者や高齢者など何らかの不便や課題がある人と、そうでない人が一緒に使えるよう設計されたもの。

インクルーシブデザイン

インクルーシブデザインは障がい者や高齢者をインクルード(巻き込み)し、日々感じる課題から一緒に解決策を考え、物事を生み出していくデザイン手法。